プラハ国立美術館展 ルーベンスとブリューゲルの時代
FLEMISH PAINTINGS OF THE 17TH CENTURY FROM THE NATIONAL GALLERY IN PRAGUE
20070609-20070722
No:0030_0001
バッコス、ウェヌス、ケレスのいる風景(複製)
Landscape with Bacchus,Venus and Ceres
油彩・板(樫材)、74.0×133.0cm(oil,oak panel 74.0×133.0cm)
?年(?)
プラハ国立美術館(The National Gallery in Prague)
【絵画の中のギリシア神話】 愛vs食の話
この話は、いわゆるギリシア神話の話ではないです。食べ物、飲み物、愛をそれぞれ神格化したケレス(豊穣の女神。食べ物)、バッコス(酒の神。飲み物)、ウェヌス(愛の女神。愛。有名なヴィーナスの事です)とキューピッドの話になります。
内容ですが……飲食が満たされないと愛どころじゃないよね、という事ですね。「イリアス」や「オデュッセイア」でも何かあるとすぐ食事をしていましたし「飲食の欲を追い払い、満たされぬ者は誰一人いなかった」という言い回しは良く書かれています。
「ウェヌス&キューピッド vs バッコス&ケレス」のタッグマッチ(?)は飲食コンビの勝ち、という事ですかね。もっとも不死なる神様には無縁の話ですので、ギリシア神話というより寓意の絵画なのかなぁと思っています。
この絵画は青字部分を描いた物と思います。カタログには、
それゆえ後姿で観る者のほうを振り返るウェヌスは、ケレスによって農作物を捧げられ、バッコスはもう一方の側でブドウ酒を勧めている(カタログp72,p73抜粋)。
とあります。左側の赤い服を着ているのがケレス、裸身の後姿がウェヌス、ウェヌス隣の「酔いどれ」がバッコスです。右側で踊っているのはバッコスの飲み友達(?)のサテュロス達です。
このテーマは「ケレス(豊穣の女神)とバッカス(酒の神)がいないと、ヴィーナス(愛の女神)は凍えてしまう」という題名の方が有名のようです。本館にも「ルーベンスとその時代展」に2枚のポストカードがあります。絵画にしやすいテーマなんでしょうね。
No:0030_0002
神々の祝宴(ペレウスとテティスの結婚式)
The Feast of the Gods(The Wedding of Peleus and Thetis)
油彩・銅版、35.0×47.0cm(oil,copper 35.0×47.0cm)
?年(?)
プラハ国立美術館(The National Gallery in Prague)