ルーヴル美術館展--17世紀ヨーロッパ絵画
Les revolutions de l'age classique : La peinture europeenne du XVIIeme siecle dans les collections du Musee du Louvre
20090228-20090614
No:0058_0001
アンドロメダを救うペルセウス
Persee secourant Andromede
画家は明らかに、古代ローマの詩人オウィディウスによる『変身物語』の中の「ペルセウスとアンドロメダ」という偉大な古典的主題の演出の刷新を図ろうとしている。痛ましい成行きから怪物へ与えられることが約束された美しいアンドロメダを救い出そうと、有翼の馬ペガサスに跨ったペルセウスは中空に浮かんでいる。画面左の後景に姿を覗かせる王女の両親は、この若い戦士の働きに報いて娘を与えることになる(カタログp162抜粋)。
No:0058_0002
ユノに欺かれるイクシオン
Ixion,roi des Lapithes,trompe par Junon qu'il voulait seduire
油彩・カンヴァス、175×245cm(Huile sur toile 175×245cm)
1615年頃(Vers 1615)
ルーブル美術館(musee du Louvre)
ルーベンスは、イクシオンがユノの外見をとった雲を抱きしめる瞬間を描くため、現実的で触れられそうな肉体を描くこととした。それは画面の左部分である。右手では、本物のユノが夫と合流するために身を引いている。イクシオンは見事に騙される(カタログp156抜粋)。
No:0058_0003
クリュセイスを父親のもとに返すオデュッセウス
Ulysse remettant Chryseis a son pere
アガメムノンがこの使命を託した男はオデュッセウスである。クロード・ロランは、したがって、ギリシャ軍の使者によって父親の元へ返される若い娘を描き出し、ホメロスの物語の続きを想像して描いたのである。この場面はその甘美さにもかかわらず、脅威を孕んでいる。クリュセイスが家族の元へ返されることは、トロイア人に対する戦争を継続させることになるからである(カタログp128抜粋)。