ルーヴル美術館展--美の宮殿の子どもたち

L'ENFANT DANS LES COLLECTIONS DU MUSEE DU LOUVRE

国立新美術館

20090325-20090601

No:0056_0001

忠誠の勝利

Le Triomphe de la Fidelite

ジャン=バティスト=マリー=ピエール

油彩・カンヴァス、304×160cm(Oil on canvas 304×160cm)

1758年(1758)

ルーブル美術館(musee du Louvre)

 上方で犬を連れて雲の上に座っている幼い少女は、ピエールの大きな絵画に登場するエウロペのいわば小さな分身に当たり(彼女はエウロペの金髪とピンク色の衣を持っている)、忠誠を象徴している。彼女は、美徳の褒賞として花冠を受けている。下方では、地面に腰を下ろし、かたわらに偽りの仮面を置いた小さな子どもが、ヴィーナスの聖花であるバラと聖木のギンバイカの枝を握る一人のアモールによって懲らしめられている。これは、おそらく物語で知られるユピテルの不実とその妻ユノの絶え間ない叱責を暗示しているのだろう(カタログp204抜粋)。


No:0056_0002

アモールの標的

La Cible d'Amour

フランソワ・ブーシェ

油彩・カンヴァス、268×167cm(Oil on canvas 268×167cm)

1758年(1758)

ルーブル美術館(musee du Louvre)

 愛の女神ヴィーナスの矢が鍛造されるのは、彼女の夫ウルカヌスの鍛冶場であり、ヴィーナスに仕える有翼のアモールは恋人たちの心臓をその矢で射抜くここでは彼らのうちの4人が、愛の勝利を象徴する、中央に矢の刺さった標的を掲げている。一方、彼らの足元では、他の二人のアモールが矢筒を空にして、弓と矢を折って燃やして使えないようにしている。正しい道徳では、忠実な愛は一度しか与えられないからである(カタログp202抜粋)。


No:0056_0003

アモールたちの合奏

Concert d'amour

ニコラ・プッサン

油彩・カンヴァス、57×51cm(Oil on canvas 57×51cm)

1626-1627年頃(c.1626-1627)

ルーブル美術館(musee du Louvre)

 この絵は実際にはより大きな、ヴィーナスとメルクリウスを描いた絵画の左側の部分をなしている。この絵の主要部分は現在ロンドンのダリッジ美術館に収蔵されている。この作品がブロワ司教のコレクションに入ったときに、裸体の男女の持つ官能性は18世紀の聖職者には適切ではないと、切断されたのであろう(カタログp218抜粋)。


No:0056_0004

短剣を持って座るアモール

Amour assis tenant un stylet

フランソワ・ブーシェ

黒チョーク、白チョークのハイライト、淡黄色の紙、17.9×22.3cm(Black chalk,White chalk,heightened with white,on brown paper 17.9×22.3cm)

?年(?)

ルーブル美術館(musee du Louvre)

 大阪会場(国立国際美術館)のみ出品(カタログp187抜粋)。