オリエントの美術

Art of the Orient

出光美術館

20130111-20130324

2013年2月22日(金) 曇 13時20分~14時00分頃


【総評】

 

 先週の「日曜美術館 アートシーン」で紹介されていましたので、混んでいるかなぁと思っていましたが、平日の昼間でしたので、空いていました。

 

 初めて行った美術館でしたが、三菱一号館美術館と近い事に今更ながら気づきました。今ならクラコレと梯子するのが良いかもしれません。

 

 ギリシア神話関連ですが、残念ながら1点もありませんでした。

 

 ただ、スフィンクスやグリフィンに近いモンスターが数点有り、興味深かったです(以下の【】内の番号は公開されている作品リストの番号です)。

 

【No46~No49】 飾板 象牙 イラク 前9-7世紀

 10cm以下の小さな象牙なのですが、精緻な細工で古代ギリシャコインに通じるものがありました(こちらの方が古いですが)。デザインは「有翼ライオンの体に顔が鷲(?)」なのと「有翼ライオンの体に顔が人(?)」があり、前者はグリフィンを後者はスフィンクスを思い出させました。ただ、ギリシア神話のスフィンクスは「女性の顔と胸」がありますがこのスフィンクスっぽいのは「人の顔」だけで性別は今一つ分かりませんでした(女性だったような気はします)。

 

 グリフィンっぽいのは顔が鷲のような感じでしたがくちばし(?)が長く直線でちょっと鷲や鷹とは違うかなぁという気がします。そして「極楽鳥」のような飾り毛が頭にありました(何となくかわいい……)。

 

 面白かったのがこれ等のモンスターを「退治する人」の飾板がありました。モンスターを槍で仕留めています。という事はこの一連の飾板はモンスターが主人公ではなく倒している人・ヒーローが主人公なのかなと思えます(このヒーロー、誰でしょう? 場所はイラクか……)。

 

【No90】 緑釉白掻落神獣文鉢 陶器 イラン 11-12世紀

 鉢ですが、皿のように見えました。デザインはスフィンクスに近く「ライオンの体に顔が人」で翼はありませんでした。時代も11-12世紀と新しいですので、エジプトのスフィンクスとかがモデルかなと思います。


【No93】 色絵騎馬人物文鉢 陶器 イラン 12-13世紀

 これはキャプションに「翼を持ったスフィンクスのような動物が7匹描かれている」と書かれていました。チケット(下にイメージがあります)に描かれていますので、メインの一つなのかもしれません。

 

【No120】 星座図 紙・着色 イラク 15世紀

 明らかに「ケンタウロス」なのですが……顔が東洋人です。何か「大仏様」のようなふっくらとしたお顔……に馬の体。手に持っているのは「笏」でしょうか? 何か「妙」だったのでポストカードが欲しかったのですが、ありませんでした。残念。

 

 ギリシア神話はありませんでしたが、精緻なモンスターとかわいいデザインが観れますので、結構楽しめると思います。

【購入グッズ】
ポストカード

 製作者不明 「象牙製飾板」 \100

 

 クレジットカードは使用できると思います(端末がありました)。

 図録は未購入ですが、\2,000円でした。
 レシートに展覧会名は入っていませんでした。ちょっと残念。