鹿島茂コレクション2 バルビエ×ラブルール アール・デコ、色彩と線描のイラストレーション
2012年4月29日(日) 晴 12時45分~13時45分頃
【総評】
区立の美術館で、しかも交通の便が余り良くない所にある(住んでいる場所によりますけど)ので、空いているだろうと思いましたが、そこそこ人がいました。
駅からは近かったですが、美術館までの街灯に美術展の宣伝がはためいていて、良い感じでした。
さて、ギリシア神話関連ですが……はっきりとギリシア神話だという断定は難しく、更に挿絵の場合、個々の挿絵の説明はありませんので「これはギリシア神話っぽいけど」というのが結構ありました。
はっきりしていたのは、
ジョルジュ・バルビエ 「牧神の午後」
ジョルジュ・バルビエ 「パン(牧神の横笛)」
ジョルジュ・バルビエ 「フロンティスピス」
ジョルジュ・バルビエ 「パリスの審判」
ジョルジュ・バルビエ 「お話 メデューサを退治した英雄ペルセウスのお話を聞かせてよ。」
ジャン=エミール・ラブルール 「アンドロメダ」
等です。この他、ケンタロウスが沢山いたり、ニンフ、バッカスの巫女等がありました。「ビリチスの歌」は「嘘の話」だった訳ですが、レスボス島の女流作家サッフォーさんと同時代、という設定の為、ギリシア神話に関する挿絵が多かったです。
また、「散文詩」は老ケンタロウスがニンフや若いケンタロウスと語るという内容との事で、ケンタロウスやニンフ、アポロン等が描かれていました。
印象的だったのがジョルジュ・バルビエさんの「パリスの審判」。下に記述の通り、図録は専用の図録ではない為、この絵に関する情報は載っていなかった(図録ではなく作品リストには名前が載っています)のですが、パリスが黒人で意外性があり、目を惹きました。
また、「お話 メデューサを退治した英雄ペルセウスのお話を聞かせてよ。」は綺麗なのでポストカードが欲しかったのですが、販売されていませんでした。残念。
因みに今回の個人的なメインはラブルールさんの「アンドロメダ」。縛られているアンドロメダより、海中の生物が主役に見える面白い構図です。このポストカードはないだろうなぁと思いましたが、意外なことに販売されていました。区立美術館、中々、侮れません。
当初は「美術館への交通の便は悪いし「ビリチスの歌」は詐欺の話だし、聞いた事もない画家だし」と行くつもりはなかったのですが、どうも画風が良い感じで気になっていたのと、twitterで「絵はがき、あります」の情報を頂いた為、観に行きました。
結果は大当たり。展示物が見難い(挿絵が中心なので)、全てに説明が付いていない、図録も専門の物ではない、と不満点は多々ありましたが、バルビエさん、ラブルールさんの作品は観る価値があると思います。
【購入グッズ】
図録 \3300
ポストカード
ジョルジュ・バルビエ 「牧神の午後」」 \150
ジョルジュ・バルビエ 「パン(牧神の横笛)」」 \150
ジョルジュ・バルビエ 「フロンティスピス」 \150
ジョルジュ・バルビエ 「シェエラザード(1910年初演)」 \150
ジョルジュ・バルビエ 「赤い弓:ある日、退屈していた私は、気まぐれに大きな紅い弓を手に取った…」 \150
ジョルジュ・バルビエ 「ロミオをジュリエット」 \150
ジャン=エミール・ラブルール 「アンドロメダ」 \150
シャルル・マルタン 「バルビエの肖像」 \150
デュノワイエ・ド・スゴンザック 「ラブルールの肖像」 \150
ポストカードは結構種類がありました。\150/枚と割高ですが、物は良いです。区立の小さな美術館での美術展なので割高なのは仕方ないのかな、と思います。
因みに私が買おうとした時になかったのがありました。「この場所のは売り切れですか」と聞いた所、裏から補充していただけました。売り切れていたのは「シェエラザード(1910年初演)」。ギリシア神話ではありませんが、確かに綺麗で魅力的です。
図録は図録ではなく普通の本です。ですので、美術展になかった絵画も載っていたりします。これはこれで良いと思いますが、個人的には美術展専用の図録が欲しかったです。まぁこの美術展だけだと割に合わないのでしょう……。
ギリシア神話関連のポストカードは常設展で展示しています。
【ギリシア神話の絵画とポストカード】
No | 画家名 | 作品名 | ポストカード |
1 |
ジョルジュ・バルビエ |
牧神の午後 |
○ |
2 |
ジョルジュ・バルビエ |
パン(牧神の横笛) |
○ |
3 | ジョルジュ・バルビエ | フロンティスピス | ○ |
4 | ジョルジュ・バルビエ | パリスの審判 | × |
5 | ジョルジュ・バルビエ | お話 メデューサを退治した英雄ペルセウスのお話を聞かせてよ。 | × |
6 | ジャン=エミール・ラブルール | アンドロメダ | ○ |