プラド美術館展―スペイン宮廷 美への情熱
PRADO CAPTIVE BEAUTY -TREASURES FROM THE PRADO MUSEUM
三菱一号館美術館
20151010-20160131
2015年11月7日(土) 晴 11時15分~11時50分頃
【総評】
土曜日に西美「黄金伝説展」の後に観に行きました。「黄金伝説展」が拍子抜けするほど空いていたので、こちらも空いているかなと思いましたが、結構混んでいました。
やはりヒエロニムス・ボスさんが人気なんですかね?
ギリシア神話関連は11点。
01.ルカ・ジョルダーノ 「スペイン王妃マリアナ・デ・ネオブルゴ(ノイブルク)騎馬像」
02.ペーテル・パウル・ルーベンス 「アポロンと大蛇ピュトン」
03.コルネリス・デ・フォス 「アポロンと大蛇ピュトン」
04.ピーテル・フリス 「冥府のオルフェウスとエウリュディケ」
05.コッラード・ジャクイント 「イフィゲネイアの犠牲」
06.ジャンバッティスタ(ジョヴァンニ・バッティスタ)・ティエポロ 「オリュンポス、あるいはウェヌスの勝利」
07.マリアノ・サリバドール・マエーリャ 「大地に収穫物を捧げる女神キュベレ」
08.フランシスコ・バイェウ・イ・スビアス 「オリュンポス、巨人族の戦い」
09.アダム・エルスハイマー 「ヘカベの家のケレス」
10.ペーテル・パウル・ルーベンス 「狩をするディアナとニンフたち」
11.ペーテル・パウル・ルーベンス 「デウカリオンとピュラ」
今回、個人的なメインはピーテル・フリスさん「冥府のオルフェウスとエウリュディケ」。ギリシア神話は冥府のシーンが結構描かれます。冥府ですので「人ならざる者」が描かれますが、これを観るのが好きだったりします。
手前に「渡し舟」がありますので、これがステクュス河だと思うのですが、その奥の方に少し明るい洞窟の様な所に私の好きな「ケルベロス」がいるような……暗くて良く分からなかったのが残念です。
ジャンバッティスタ(ジョヴァンニ・バッティスタ)・ティエポロさん「オリュンポス、あるいはウェヌスの勝利」は東京都美術館「プラド美術館展 スペインの誇り、巨匠たちの殿堂」(2006年)に来ていて、この時の作品名は「ヴィーナスの勝利」。
全体的に淡い色合いと、体を捻っているヘルメスが印象的で覚えていました。ただ、あまりビィーナスの印象がないんですよね。どうしてもヘルメスに目が行ってしまいます。
アダム・エルスハイマーさん「ヘカベの家のケレス」を観て「この題材、意外と目にするなぁ」と思っていたのですが、家に帰って図録を見ると、
エルスハイマーはあまり絵画化されることのない珍しい神話主題を描いている(p184抜粋)。
あれま。う~ん、でも何度か観ているよなぁと思い返してみると、国立西洋美術館「レンブラント 光の探求/闇の誘惑 版画と絵画 天才が極めた明暗表現」(2011年)にヘンドリック・ハウトさん「娘を探すケレス」が来ていました。
これは絵画ではなく版画ですが、絵画も観たような……思い出したら追記します。
後、ヤン・ブリューゲル(2世)さん「豊穣」はコルヌコピアがありますし、乳房の多い女性はエフェソスの「おっぱいいっぱいアルテミス」を思い起こさせますが、特にそういった記述も見当たりませんので、ギリシア神話を題材に取った訳ではなさそうです。
ギリシア神話の絵画も多く(11点)、「黄金伝説展(12点)」とあわせると一日で23点のギリシア神話絵画を観た事になります。
場所的にもそう遠くはありませんので、ギリシア神話好きの方は2展はしごされると良いかなぁと思います。オススメ。
チケット
レシート
購入ポストカード(2枚セットの「部分」は除く)
【購入グッズ】
図録 \2700
マグネット ウェヌスの勝利 \600
ピンズ ウェヌスの勝利 \900
ポストカード
ルカ・ジョルダーノ 「スペイン王妃マリアナ・デ・ネオブルゴ(ノイブルク)騎馬像」 \150
コルネリス・デ・フォス 「アポロンと大蛇ピュトン」 \150
ピーテル・フリス 「冥府のオルフェウスとエウリュディケ」 \150
コッラード・ジャクイント 「イフィゲネイアの犠牲」 \150
ジャンバッティスタ(ジョヴァンニ・バッティスタ)・ティエポロ 「オリュンポス、あるいはウェヌスの勝利」 \150
マリアノ・サリバドール・マエーリャ 「大地に収穫物を捧げる女神キュベレ」 \150
フランシスコ・バイェウ・イ・スビアス 「オリュンポス、巨人族の戦い」 \150
ヤン・ブリューゲル(2世) 「豊穣」 \150
ヒエロニムス・ボス 「愚者の石の除去」 \150
ディエゴ・ベラスケス 「フランシスコ・パチェーコ」 \150
ギリシア神話関連の絵画11枚に対して7種類がポストカードになっていましたので、大豊作です。「冥府のオルフェウスとエウリュディケ」の様な普段あまりポストカードにならない題材もポストカードになっていて個人的には大満足でした。
ただ……2枚セットで\150は止めて欲しかったです。お得感は全然ないですし「う~ん、部分は、ここじゃない……」という主観の違いもありました(1枚\75なら大喜びでしたが)。
とはいえ、最近の三菱一号館美術館さん、グッズは力を入れているように感じます。
例えば、今回ですとマグネットに展覧会名入りの台紙が付いていました。今まで台紙付きのマグネットってなかったと思います。
使うことを考えると要らない、寧ろ台紙は邪魔ですが、ショップでの見栄えが良くお洒落に感じます。
後、ピンズはちょっと高かったですが、最近の傾向としてみるとかなり「チャレンジング」なグッズだと思います。
そもそもピンズなんて見ませんし(「ギャビーのディアナ」の時にガチャガチャはありましたが)、何よりマッチ箱の様なかわいい箱に目が行きます。
マグネットもピンズもちょっと高いので売れないかもしれませんが、私の様な一般人にとっては美術館に行くのは「非日常」。
台紙にしろ箱にしろ、見栄えを良くして「特別感」を醸し出そうとしているのは、好感が持てます。
ポストカードの2枚セットがなければ、とは思いますが「グッズを改革しよう」という意気込みを感じますので、今後もチャレンジしてくれたらなぁと思います。
マグネット
ピンズ
【ギリシア神話の絵画とポストカード】
ルカ・ジョルダーノ 「スペイン王妃マリアナ・デ・ネオブルゴ(ノイブルク)騎馬像」 ○
ペーテル・パウル・ルーベンス 「アポロンと大蛇ピュトン」 ×
コルネリス・デ・フォス 「アポロンと大蛇ピュトン」 ○
ピーテル・フリス 「冥府のオルフェウスとエウリュディケ」 ○
コッラード・ジャクイント 「イフィゲネイアの犠牲」 ○
ジャンバッティスタ(ジョヴァンニ・バッティスタ)・ティエポロ 「オリュンポス、あるいはウェヌスの勝利」 ○
マリアノ・サリバドール・マエーリャ 「大地に収穫物を捧げる女神キュベレ」 ○
フランシスコ・バイェウ・イ・スビアス 「オリュンポス、巨人族の戦い」 ○
アダム・エルスハイマー 「ヘカベの家のケレス」 ×
ペーテル・パウル・ルーベンス 「狩をするディアナとニンフたち」 ×
ペーテル・パウル・ルーベンス 「デウカリオンとピュラ」 ×