ザ・ビューティフル 英国の唯美主義1860-1900展
ART FOR ART'S SAKE THE AESTHETIC MOVEMENT 1860-1900
20140130-20140506
常設展を開催しました。こちらからどうぞ。 [2014.3.29 up]
2014年3月21日(金) 曇 10時00分~10時50分頃
【総評】
10時の開館直後に行きました。人が居ないガラガラ情報でしたが……そこそこ人がいました。正直、美術展としてはもっと人気があっても良いように思います。ただ、グッズは……残念というレベルを超えていました……。
ギリシア神話関連ですが、14点ありました。
05.ウォルター・クレイン 「フリーズ用壁紙「アルケスティス」」
06.エドワード・バーン=ジョーンズ 「皿「オルフェウスとミューズ」」
07.エドワード・バーン=ジョーンズとジョン・ヘンリー・ダール 「≪タペストリ「ポモーナ」≫」
08.エドワード・バーン=ジョーンズ 「刺繍作品≪弓を持ち鳩の群れの下で子供たちに囲まれて立つアモル≫下絵」
09.ジェイムズ・ティソ 「美の三女神の生贄(フレデリック・レイトンの肖像)」
11.チャールズ・リケッツ 「オイディプスとスフィンクス」
14.アルフレッド・ギルバート 「武装するペルセウス」
今回の目玉はサンズさん「メディア」とリケッツさん「オイディプスとスフィンクス」。
サンズさん「メディア」は毒薬を作っているシーンのようです。メディアさんが毒薬を作成するシーンと言うと……夫のイアソンがコリントスの王女と結婚する為に離婚を伝えられ、復讐の為に毒を塗った衣裳を送りますが、この時の事だと思われます。
作成した毒薬によりコリントスの王女とその父(国王)は殺され、復讐を果たします。更にメディアさんはイアソンとの我が子を殺し(ミュシャさんやドラクロワさんの絵が有名ですね)、アテナイに逃れます。ここでテセウスとちょろっと絡み、その後、故郷コルキスに帰った、というのが定説のようです。
このメディアさんの話はちくま文庫、エウリピデス著「ギリシア悲劇Ⅲ」の「メディア」に書かれていますが、ふと頭に浮んだのが角川文庫、トマス・ブルフィンチ著「ギリシア・ローマ神話」のp250、
いもりの目玉に蛙の指先
「マクベス」の一説らしいですが、どうも毒薬作成のイメージが強いです。下にいる蛙を観てつい思い出してしまいました。ちょっと残酷ですが……。
リケッツさん「オイディプスとスフィンクス」は小さな作品なのですが「精緻で綺麗」でした。死んでいる人が骨ではなく、なにやら綺麗なのも印象的です。個人的には今年のベスト3に入るかなぁと。これはポストカード、欲しかったです。
バーン=ジョーンズさん「刺繍作品≪弓を持ち鳩の群れの下で子供たちに囲まれて立つアモル≫下絵」も綺麗でした(アモルの羽がど派手ですけど)。ちょっと気になったのが、持っている弓の弦が張られていない事。弓の弦は張られている状態で描かれている事が普通ですので、珍しいなと思いました。
多分、子供たちの前なので「臨戦態勢」をとっていない、という事なのかなと勝手に妄想。
後、絵画ではなく彫刻のギルバートさん「武装するペルセウス」は格好良かったです(細マッチョ)。剣を持っているのですが、刃の部分を掴んでいるのは何か意味があるんですかね…?
ギリシア神話、予想外の盛り沢山で大満足でした。「ラファエル前派展」のイメージがあり、余り期待をしないで行ったのですが、良い方向で裏切られました。
ただ、グッズは……そもそもポストカードが少なすぎます。「真夏」のグッズが少しあるだけで、オリジナルグッズもほとんどなし。
まぁ売れないんでしょうけど、東京藝術大学大学美術館や損保ジャパン東郷青児美術館のオリジナルグッズに対する独創性や頑張りを少し見習って欲しいなぁと……。
ギリシア神話関連は常設展で展示しています。
【購入グッズ】
図録 \2,400
ポストカード
エドワード・バーン=ジョーンズとジョン・ヘンリー・ダール 「≪タペストリ「ポモーナ」≫」 \150
ジョージ・フレデリック・ワッツ 「≪愛と死≫」 \150
アルパート・ムーア 「≪真夏≫」 \150
なお、クレジットカードは利用可能です。
レシートは特に何もなし……残念。
【ギリシア神話の絵画とポストカード】
No | 作者名 | 作品名 | ポストカード |
1 | エドワード・バーン=ジョーンズ | ヘスペリデスの園 | × |
2 | フレデリック・サンズ | メディア | × |
3 | フレデリック・レイトン | 囚われのアンドロマック | × |
4 | ジョージ・フレデリック・ワッツ | プシュケ | × |
5 | ウォルター・クレイン | フリーズ用壁紙「アルケスティス」 | × |
6 | エドワード・バーン=ジョーンズ | 皿「オルフェウスとミューズ」 | × |
7 | エドワード・バーン=ジョーンズとジョン・ヘンリー・ダール | ≪タペストリ「ポモーナ」≫ | ○ |
8 | エドワード・バーン=ジョーンズ | 刺繍作品≪弓を持ち鳩の群れの下で子供たちに囲まれて立つアモル≫下絵 | × |
9 | ジェイムズ・ティソ | 美の三女神の生贄(フレデリック・レイトンの肖像) | × |
10 | チャールズ・リケッツ | 家の中のプシュケ | × |
11 | チャールズ・リケッツ | オイディプスとスフィンクス | × |
12 | エドワード・バーン=ジョーンズ | カッサンドラ | × |
13 | シメオン・ソロモン | 月と眠り | × |
14 | アルフレッド・ギルバート | 武装するペルセウス | × |