テート美術館の至宝 ラファエル前派展 英国ヴィクトリア朝絵画の夢

Pre-Raphaelites Victorian Avant-Garde

森アーツセンターギャラリー

20140125-20140406

 

常設展を開催しました。こちらからどうぞ。 [2014.3.8 up]

2014年2月10日(月) 曇 10時45分~11時15分頃

 

【総評】

 

 事前のtwitter等では「ガラガラに空いている」という事でしたが、結構人がいました。どうも前日のNHKアートシーンで紹介したのが大きかったっぽいです。

 また、来週(2/21(金)20:00~)にはBS日テレ「ぶらぶら美術・博物館」でも紹介されるようですので、更に混むような気がします。

 ギリシア神話関連ですが、今回は「1点物」でした。

 

 ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ 「プロセルピナ」

 

 1998年に東京都美術館で行われた「英国絵画の殿堂 テート・ギャラリー展 最高傑作100点を特別公開[16世紀から現代まで]」以来の再会です。

 プロセルピナの物語についてはこの時の常設展にありますので、こちらをご参照ください。

 

 ギリシア神話ではないのですが、ちょっと絡んでいたのが、シメオン・ソロモンさんの「ミティリニの庭園のサッフォーとエリンナ」とエドワード・バーン=ジョーンズさんの「愛の神殿」。

 「ミティリニの庭園のサッフォーとエリンナ」は左側に鹿、中央上に鳩、右側に像があるのですが、図録を見ると、

 

 ここでは頭上に見えるつがいの鳩とアフロディテの像が、二人の結びつきの強さを印象づける。鹿が描かれているのは、プラトンがサッフォーを10人目のミューズ(文芸を司る女神)と評し、ギリシャ神話では鹿がこれらのミューズを統(す)べるアポロンの聖獣とされたことにちなむのだろう(p158抜粋)。

 

 との事です。なるほど納得です。「愛の神殿」については、

 

 周囲の円形の壁に刻まれたレリーフは、バーン=ジョーンズがそれまでに油彩や水彩で描いた不運な恋人たちをかたどったもの。ピュラモスとティスベ、ピュリスとデモポーン、オルフェウスとエウリュディケの姿が見える(p186抜粋)。

 

 と書かれていました。「ピュラモスとティスベ」と「オルフェウスとエウリュディケ」の話は有名だと思いますが「ピュリスとデモポーン」はすっかり記憶から消えていました……。

 調べてみるとアポロドーロス著「ギリシア神話」とヒュギーヌス著「ギリシャ神話集」に書かれていました。概要としては……、

 

 1.ピュリスがデモポーンを愛す

 2.デモポーン、戻るといって故郷に向かう

 3.帰ってこないので、ピュリス自害(ついでに呪う)

 4.デモポーン、呪いで死亡

 

 デモポーンはトロイア戦争で祖母のアイトレーを救った帰路の途中で、この出来事にあいます。

 因みにアイトレーは英雄テセウスの母ですのでデモポーンはテセウスの子どもです。英雄の血統でした(すっかり忘れていましたけど……)。

 

 「1点物」の時はちょっと寂しい気もしますが、滅多に日本で見れるものではないですので、個人的にはそれだけで満足でした。

 ただ「ラファエル前派」ならもっとギリシア神話があっても良かったのでは、と思ってしまうのも事実ですね……。 

ギリシア神話関連は常設展で掲載しています。

【購入グッズ】

 

図録 \2,300

 

ポストカード

 ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ 「プロセルピナ」 \150

 エドワード・バーン=ジョーンズ 「愛の神殿」 \150

 シメオン・ソロモン 「ミティリニの庭園のサッフォーとエリンナ」 \150

 ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ 「モンナ・ポモーナ」 \150

 エドワード・バーン=ジョーンズ 「「愛」に導かれる巡礼」 \150

 ジョン・エヴァレット・ミレイ 「オフィーリア」 \150

 

マグネットセット \1,000

 

ブックマーク

 プロセルピナ \250

 

チケットファイル

 プロセルピナ \250

 

額絵

 プロセルピナ \600

 

A4クリアファイル

 プロセルピナ \350

 

 なお、クレジットカードは\2,000以上で利用可能です。

【ギリシア神話の絵画とポストカード】

No 作者名 作品名 ポストカード
1 ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ プロセルピナ

【おまけ】

今回のチラシですが、どうやら3種類のようです。ほとんど間違い探しのようですが……。