ボルドー展 美と陶酔の都へ
Bordeaux Port de la Lune
国立西洋美術館
20150623-20150923
2015年8月5日(水) 晴 9時30分~10時20分頃
【総評】
美術展を3展回る予定でしたので、開園前に並びましたが、そこそこ人がいました。子供が結構いましたが、どうも夏休みの宿題か何かで観に来ているようでした(明らかに「つまらなそう」感が漂って……)。
ギリシア神話関連は一見、多いですが、
1.シャルル・ジョゼフ・ナトワール 「化粧をするヴィーナス」
2.ピエール・ラクール(父) 「洞窟の中のアイネイアスとディド」
3.ジャン=ピエール・グランジェ 「ガニュメデス」
4.不明 「神話の場面(ミネルヴァを陣営に迎えるペルセウス)が描かれた扇子」
5.アドルフ・ウルリク・ヴェルトミュラー 「エミリー・ネラクの肖像」
6.不明 「ボルドー市の鍵(対)」
7.不明 「マルティアリスがユピテルに捧げた祭壇」
8.不明 「イシス=フォルトゥーナの小像」
明らかにギリシア神話といえるの1~4で、5~8は微妙です。今回、メインといえそうなのは「神話の場面(ミネルヴァを陣営に迎えるペルセウス)が描かれた扇子」。
骨の部分にも彫刻があり、精緻なデザインでした。ただ、「ペルセウスがミネルヴァを迎え入れるというシーンってあったっけ?」って調べてみると……アポロドーロス著「ギリシア神話」とオウィディウス著「変身物語」にはなく、高津春繁著「ギリシア・ローマ神話辞典」にも載ってなかったです。
物語的には「守護神」的な立ち居地ですので、迎えるってなさそうな気がしますし、冒険がメインのペルセウスに「陣営」という表現も、ちょっと違和感を感じます。う~ん、何かオリジナルなストーリーなのかもしれません(この辺、ちょっとモヤモヤ感が残りました。残念)。
因みに「微妙」な5~8は、
5.の「エミリー・ネラクの肖像」はモデルの方がディアナに扮しています。
6.は鍵の装飾がギリシア神話関連で、図録から抜粋すると、
ネプトゥヌスの三又の矛とメルクリウスの杖で海運を、バッコスのアトリビュートであるブドウの房付きの枝でブドウ栽培を表している(p215抜粋)。
最初に見た時に、パッと目に付くのがケーリュケイオンの杖なのですが、それ以前に「この鍵、デカッ!」という方が、素直な感想でした。
7.は石造りの祭壇でラテン語が刻まれています。図録から抜粋すると、
ユピテル・アウグストゥスへ、マルティアリスが『神殿』および生贄ととに自費で小さな祭壇を捧げる
IOVI.AVG(VSTO) / ARVLA(M).DONAVIT / S(VMPTV).S(VO).MARTIALIS.CVM / TEMPLO.ET.(H)OSTIS (p192抜粋)
と書かれているとの事です。う~ん、わざわざ「自費で」というのを刻む必要があるんですね。
^^;
8.はエジプト神話のイシスとギリシア神話(というかローマ神話)のフォルトゥーナが混ざっています。
ギリシア神話的にはちょっと物足りなかったですが、絵画だけではなく石像や遺物等もあり、時代もバラエティに富んでいますので「観ていて飽きない」美術展だと思います。
チケット
購入ポストカード
レシート。展覧会名が入っています。
【購入グッズ】
図録 \2500
ポストカード
不明 「角を持つヴィーナス(ローセルのヴィーナス)」 \150
ブックマーカー
角を持つヴィーナス(ローセルのヴィーナス) \250
マグネット
角を持つヴィーナス(ローセルのヴィーナス) \500
神話の場面(ミネルヴァを陣営に迎えるペルセウス)が描かれた扇子
ギリシア神話関連のグッズは一点のみでした。しかも定番のポストカードではなく「神話の場面(ミネルヴァを陣営に迎えるペルセウス)が描かれた扇子」のマグネット。
ちゃんと扇子の形になっていて少し凝っています。因みに「角を持つヴィーナス(ローセルのヴィーナス)」のマグネットも実物の形をなぞっています。
ギリシア神話関連のグッズが一点のみでちょっと寂しく、ポストカードがなかったのは残念でした。
なお、クレジットカードは利用可能です。
マグネット
しおり
【ギリシア神話の絵画とポストカード】
シャルル・ジョゼフ・ナトワール 「化粧をするヴィーナス」 ×
ピエール・ラクール(父) 「洞窟の中のアイネイアスとディド」 ×
ジャン=ピエール・グランジェ 「ガニュメデス」 ×
アドルフ・ウルリク・ヴェルトミュラー 「エミリー・ネラクの肖像」 ×
不明 「ボルドー市の鍵(対)」 ×
不明 「マルティアリスがユピテルに捧げた祭壇」 ×
不明 「イシス=フォルトゥーナの小像」 ×
不明 「神話の場面(ミネルヴァを陣営に迎えるペルセウス)が描かれた扇子」 ×