【2012年】何故このギリシア神話の絵画の絵はがきを作成しなかったのか小一時間ほど問い詰めたいベスト3

2012年12月15日(土)

 

 誰に問い詰めれば良いかの分かりませんが ^^;

 

 「このギリシア神話の絵画、ポストカードで欲しい」と期待を持ってショップに行くと「ない……」、ギリシア神話好き、小さい物好きの私には、この時の残念感は想像以上に大きいです。

 

 今年はギリシア神話の絵画が多かっただけに、この「残念感」も比例して多かったですが、そのベスト3です(ワースト3?)。 

No.1

迷宮のテセウスとミノタウロス-タイル・デザイン

バーン=ジョーンズ

バーン=ジョーンズ展-装飾と象徴-

Edward BURNE-JONES

三菱一号館美術館

20120623-20120819

 今年「何故、ポストカードになっていないの?」と強く思ったのがこの作品です。この時「小一時間ほど、問い詰めたい」とリアルに思いました。図録には、

 

 バーン=ジョーンズが類稀なユーモリストであったことを知ったら、この画家の耽美的な世界に魅了されている人たちは驚くかもしれない。≪迷宮のテセウスとミノタウロス≫(cat.no.1)がユーモアの片鱗を見せているが、作品に現れるのは珍しい(カタログp120抜粋)。

 

 と「作品に現れるのは珍しい」と書かれているのに……確かに同様の趣旨の作品「風刺的自画像-<描かれざる傑作の群れ>」の方がポストカードとしては適しているとは思います。でも、バーン=ジョーンズさんといえばギリシア神話、そのギリシア神話と「珍しい」画風が合わさっているこの作品はポストカードにして欲しかったです。

No.2

ペーネロペイア

ポール・デルヴォー

ポール・デルヴォー 夢をめぐる旅

Paul Delvaux Odyssee d'un reve

府中市美術館

20120912-20121111

 個人的には珍しくギリシア神話抜きで好きなポール・デルヴォーさん。図録には、

 

 展覧会の副題「―夢をめぐる旅―(原語:Odyssee d'un reve)」は、デルヴォーの芸術的探求における二つの重要な要素に言及している。一つは、少年時代のデルヴォーの想像力をかきたてたホメーロスの『オデュッセイア』と『イーリアス』である。ギリシアの詩人ホメーロスはデルヴォーの作品世界の形成に強い影響を与えていて、多くの作品に描かれるギリシア風の建物、作品のタイトル、そして主題は古代文明に対するデルヴォーの憧れを反映している(カタログp12抜粋)。

 

 と書かれています。『オデュッセイア』と『イーリアス』がそこかしこに見え隠れしていても、はっきりと作品に出ていたのはこの「ペーネロペイア」。原語に「Odyssee」とありますし、主人公であるオデュッセウスが描かれていますので、図録に書かれている事を考えれば、何故ポストカードにしなかったのか、やはり小一時間ほど問い詰めたい気持ちです。そして何より小さく簡単に描かれているオデュッセウスがかわいいのに……。 

No.3

お話 メデューサを退治した英雄ペルセウスのお話を聞かせてよ。

ジョルジュ・バルビエ

鹿島茂コレクション2 バルビエ×ラブルール アール・デコ、色彩と線描のイラストレーション

練馬区立美術館

20120408-20120603

 青が印象的で綺麗な挿絵でした。絵はがきにするにもちょうど良いサイズ・見栄えに見えましたので「これはポストカードになっているだろう」と思って、比較的多く販売されていた絵はがきをワクワクしながら探しましたが……。

 

 まぁ確かに他にもポストカードにちょうど良いのは沢山ありましたので、仕方ないと言えば仕方ないのですが、結構残念感は強かったです。

 

 後、この美術展ではジョルジュ・バルビエさんの「パリスの審判」もポストカードにして欲しかったです。黒人のパリスというのは、とても珍しいと思いますので(これは15分ぐらい問い詰めたい感じ、ですね)。

次点

ピグマリオンと彫像≪連作≫

バーン=ジョーンズ

バーン=ジョーンズ展-装飾と象徴-

Edward BURNE-JONES

三菱一号館美術館

20120623-20120819

 大判サイズのポストカードに4作全てを載せていたのはありましたが、やはり一枚一枚別のポストカードで欲しかったです。連作なのですから。

 

 とは言え、連作全てを買う人はそうはいないでしょうから理解は出来ますが……でも「バーン=ジョーンズ」という一般的にはマイナー(失礼)な美術展ですので、あえて販売して欲しかったなぁ、と思いました。

 

 No.1と次点が「バーン=ジョーンズ展」でした……でも、今年の美術展としてはNo.3に入ると思います。