【2012年】美術展ベスト3
2012年12月22日(土)
ギリシア神話の絵画的に今年の美術展は当たり年でした。観に行った美術展は全部で27展で今までで最多です。
ベスト3の基準は「ギリシア神話の良い絵画等があるか」と「私の勝手な印象」です。「美術展の規模」や「ギリシア神話以外の名画がある」等は一切対象外です。ただ、ポストカードや図録、その他グッズが充実しているかも判断基準にしています。
No.1
大エルミタージュ美術館展 ― 世紀の顔・西欧絵画の400年
400 Years of European Masterpieces from the State Hermitage Museum
20120425-20120716
ジョシュア・レノルズさん「ウェヌスの帯を解くクピド」とピエール=ナルシス・ゲランさん「モルフェウスとイリス」の2点だけでも充分価値の有る美術展でした(レポートはこちら)。
図録の説明も詳しく「なるほど」と納得できました。最近、キャプションや図録の説明にちょっと疑問を抱いていたのですが、この美術展の図録は価値があると思いました。
ギリシア神話関連もトータルで10点あり、その内ポストカードも6点販売されていました。グッズも大量で1万円以上の散在となりました。
ただ、何故かレシートがなく、開催途中でポストカード入れ等が無地の物からオリジナルな物に変わり「利用者の事を考えていない(同一チケット代なのにサービス内容が違う)」面があったように思います。
この点だけが残念ですが、それでもやはり今年のNo.1美術展でした。
No.1
ギリシア神話関連は41点と最多のギリシア神話絵画数でした。流石ラファエロ前派の方です(レポートはこちら)。
「ピグマリオンと彫像」の連作、「果たされた運命:大海蛇を退治するペルセウス-連作「ペルセウス」」、そして「何故このギリシア神話の絵画の絵はがきを作成しなかったのか小一時間ほど問い詰めたいベスト3」のNo.1を飾った「迷宮のテセウスとミノタウロス-タイル・デザイン」と好みの作品が沢山ありました。
ちょっと不満だったのが図録を含めた解説で例えば「ペレウスの饗宴」に描かれている神様達、どれが誰か、推測で良いので書いて欲しかったなぁと思いました。そして、販売されていたポストカードが全15種類とかなり少なかったです。
ただ、「ミュージアムショップの華」と勝手に思っている「額絵」が販売されていたのは嬉しかったです。
No.3
リヒテンシュタイン 華麗なる侯爵家の秘宝
Masterworks from the Collections of the Prince of Liechtenstein
20121003-20121223
ギリシア神話の絵画は16点、彫像などは10点ありました。ペーテル・パウル・ルーベンスさん「果物籠を持つサテュロスと召使いの娘」と「マルスとレア・シルヴィア」は有名ですし、観れて満足しました(レポートはこちら)。
美術には疎いので失礼ながらマルカントニオ・フランチェスキーニという方を知らなかったのですが「アドニスの死」「死せるアドニスの変身」「アポロンとディアナの誕生」「大蛇ピュトンを殺すアポロンとディアナ」の4連作は意外と(失礼)良かったです。
不満だったのは図録の間違いがあったことで、ガロファロさん「ヘラクレスの神格化」の記述は明らかに間違いだと思われます(詳細はレポートにて)。
素人の方が読んで信じてしまったら……(私もド素人ですけどね……)。\2500と高い金額を払うのは「専門家の方の間違いのない説明」を見たいからだと思います。この点がちょっと残念でした。
また、グッズも同じ国立新美術館で行われた「大エルミタージュ美術館展」に比べるとちょっと残念感がありました。
次点
ギリシア神話関連は6点ありました。私には珍しくギリシア神話抜きで好きな画家の方ですので「個展」というだけで満足しました(レポートはこちら)。
ただ「夜、薄明かり、虚ろな裸の女性」の飽きるほどのオンパレードを期待していたので、ちょっと残念でした。印象としては「玄人向け」だったように思います。
という事で次点になりました。